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This Archive : 2010年01月

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2010.01.28 *Thu

●○ いちごのおうち物語 tr.4-2 ○●




●○ いちごのおうち物語 ○●設定や過去の話はこちら

●○ いちごのおうち物語 truck.0 設定 ○●

●○ いちごのおうち物語 truck.1 出会い ○●

●○ いちごのおうち物語 truck.2 ストロベリーハウス ○●

●○ いちごのおうち物語 truck3-1 朝ごはん -1- ○●

●○ いちごのおうち物語 truck3-2 朝ごはん -2- ○●

●○ いちごのおうち物語 truck4-1 さくら -1- ○●








いちごのおうち物語 tr.4 さくら -2-

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「あっ、爽子!風早!何やってんだよー、こっちだよ!」




元気のいい千鶴の声が響き渡る。置いてけぼりを食らった風早と爽子は、その声に導かれて桜の木の下にいる3人のもとへとたどり着いた。




「ごめんなさい、桜に、見惚れてしまって・・・!」




興奮からか頬を上気させた爽子が、謝った。




「うん、ここ、綺麗でしょう。私も昔から好きなの。お気に入りの場所よ」




「そうなんだ…!私も、すごく気に入っちゃった!」




「…腹減った」




「あー、あたしも!あたしも腹減った!」




「はいはい、じゃーさっそくやりますか!」




途中で仕入れた食べ物と飲み物を広げ、5人はそれを囲んで腰を下ろした。




「じゃぁ・・・前途悠々な5人に、かんぱーい」




「「「乾杯~!」」」




「あれっやのちんそれお酒じゃん!」




「いーのよ細かいことは」




あやねはおもむろに自分の持っていたビニール袋から缶ビールを取り出した。どうやら途中に寄ったあのスーパーで自分の分だけちゃっかり酒を買い込んでいたようだ。




「矢野、つかまったらどーすんだよ!」




「だーいじょうぶよ!心配性ねぇお坊ちゃまは!」




「だ・・・っ、誰がお坊ちゃまだ!」




くすりと横目で笑われて、風早は顔を赤くして言い返した。




「なによぉ、じゃあ飲んでみる?」




風早にビール缶を差し出して、あやねはなおも余裕の表情だ。




「いらねーよ・・・」




爽子はそんなやり取りを見て、ふふっと笑みをこぼした。



何気ない日の、何気ない出来事だけど、思いではきっとかけがえのないものになる。











---








食べ盛りの男女が5人も集まれば、用意した食料などあっという間になくなってしまった。まだお腹を満足させていない千鶴が風早をにらみつけて言った。




「風早、買い出し担当だろっ。食べモン追加だ~!行って来いっ」




「なんだよ、ほとんど食べたの吉田だろっ」




「いーから!つべこべ言わず、いってこーいっ」




「信号渡ってまっすぐ行けば、明治屋があるわよ」




「明治屋…?しょーがないから行って来る」




千鶴にせかされ立ち上がった風早に、爽子が声をかけた。




「あ、私も、お手伝いします!」




「え、いーよ!悪いから!」




「爽子、行って来て~。風早だけじゃきっと何買っていいかわかんないから」




あやねに目配せされて、爽子はこくりとうなづき立ち上がった。




「…じゃー、いこうか!」




ここはもう逆らわないほうが余計な労力を使わないですむと判断した風早は、素直に爽子の申し入れを受け入れた。







3人のもとを離れ、はらはらと舞う桜の下を2人で歩く。爽子の二メートルほど前に風早が歩いていた。交わす言葉はなかったが、爽子には逆にそれが心地よかった。美しく咲き誇る桜の下、ゆっくりと春の空気を楽しむように、2人は歩いた。




(なんか、こういうの初めてだから…ちょっと恥ずかしいな。風早くんは、どうなんだろう)




爽子にとっては、少しの時間でも異性と2人で過ごすというこの状況は初めてのことだった。その割りに緊張しないでいられる自分を、少し不思議にも思っていた。風早は風早で、やはり爽子のことを考えていた。




(家事とか見てて、気が利くなーとは思ってたけど…あんなふうに、笑ったりもするんだな)




あやねたちに置いてけぼりを食らったときの、桜を見上げる爽子の笑顔を思い出していた。もっと知りたいと、素直に思った。どんなことを考えて、どんなときに笑ったり泣いたりするんだろう。それは、純粋な興味と好意が入り混じった、不思議な感覚だった。




(あと…すこし、天然っぽい)




後ろに気配を感じなくなった風早は、嫌な予感がして後ろを振り返った。少し離れたところで、酔っ払いの若い男2人に絡まれている爽子を見つけた。風早は大仰にため息をついて、足早に爽子に近づいた。





「…何か、用ですか」





ニコリともせず爽子の前にするりと入り込み、酒臭いにおいのする酔っ払いに低い声で言った。




「か・・・風早くん!」




バツの悪そうな顔をして去っていく男たちを見届けて、風早は爽子に向き直った。




「まさかと思ってたけど、本当に絡まれるなんて…」




「ご…ごめんなさい…またぼけっとしちゃって」




というか、と爽子は続けた。




「私も…こんなことって、現実世界ではないと思っていたから」




油断しておりました…と、申し訳なさそうに笑う爽子に向かって風早はぼそりとつぶやいた。




「こーいう時期って変なヤツ多いから。離れてると危ないよ」




「うん…すいませんでした」




「…もう少し、傍にいて?」




弾かれたように爽子が風風早を見上げると、しょうがないな、というように苦笑する彼があった。




「…はい…」




そんなことを言われたのは初めてで、そんなふうに心配してもらったのも初めてで…他意はないだろう風早のその言葉に、爽子は少し頬を赤らめた。




(・・・男の子、だなぁ・・・)




さっきよりも、少し縮んだ距離にちょっとだけそわそわしながら、2人は買い出しの任務を遂行した。





---





「さぁーって、そろそろ帰ろうか!」




一度目の買い出しの後、更に二度風早を走らせ、満足したあやねと千鶴は帰り支度を始めた。




「…お前ら、ほんと良く食べたな」




あきれたように言う風早の手には、ゴミの入ったビニール袋が数個握られていた。




「あ、爽子~。夕飯今日簡単でいいわよ。ねっ」




「そーだね!っていうか面倒だろうからなんか買って帰れば?」




「ううん、大丈夫…!そ、それよりも」




身支度を整え立ち上がった4人に、爽子が言った。




「今度、こういうことがあるときには…私、たくさんお弁当作るね!」




「マジでー!やった!じゃーすぐまた花見しよう!」




「ちづはホント、食べることとなると目がないわね~」




「楽しみにしてるよ、爽子!」




「うん!」




花見と昼寝を楽しんだ5人は、5人の家に向かって歩き出した。













(…バイバイ、じゃなくて、同じところに帰れるんだ…幸せ、だなぁ…)





爽子は今までの自分では考えられなかったこの状況に、驚きを覚えながらも大きな幸せを感じていた。




(桜も、すごく綺麗だった…!また、来るね…)












沢山の初めての経験と、思いを胸に、爽子は4人の背中を追いかけた。


















→truck.5に続く。。。














***************************









いちごのおうち物語truck.4 さくら 完結です。

宵っ張り芦屋トモです。こんばんは。






さて、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、このいちごのおうち物語。だいぶ時代錯誤な感じで進んでいきます(笑)truck.4では酔っ払いに絡まれるカワイ子ちゃん、ですね。そういえばtruck.3では寝顔にドッキリ笑顔にドッキリの超アイタタな展開がありました。あ、笑顔にドッキリは今回風早くんVer.も出てきちゃいましたね。あとはー。
フフ。あれやこれや、なんだか私も良く分かりませんが典型的少女マンガな匂いがぷんぷんしております。まぁ。。。トモと同年代の方は昔の少女マンガを思い出して・お若い世代の方々は、こんなのあるかーー!と思っていただいて。
次回以降も楽しんでいただけるとうれしいです。







そういえば龍の気配が消えたけど…(笑)



彼は、今回食べるもの食べて寝ていたようですw









芦屋トモ

2010.1.28






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プロフィール

芦屋 トモ

Author:芦屋 トモ



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【君に届け】二次小説を
描いていきます。
たまにイラストも描きます。
普段はジュエリー屋さんで
程々に働いてます。
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